「ジャック・ソード 選ばれし勇者 Jacquou le croquant (2007)」。

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ジャック・ソード 選ばれし勇者」
(原題:Jacquou le croquant、ローラン・ブトナ監督、2007年、仏)


【ジャック・ソード】


1815年フランス、農夫の息子として生まれたジャクーは、両親と共に幸せに暮らしていた。
しかし、傲慢で残忍なナンザック候の過ちで、彼は両親を失い悲惨な生活に身を落とす。
ナンザックへの復讐を誓いながらも、美しい自然にしだいに心をいやされ、
彼を引き取ってくれたボナル司祭の保護のもと健やかに、たくましく成長したジャクーは
かつて両親と自分を引き裂いたナンザック候への復讐を果たすべく、
また、圧政と暴虐に抵抗するべく、村の仲間たちと力を合わせて立ち上がる。


邦題が安っぽすぎる。
とてもいい映画なのに非常にもったいない。
選ばれし勇者とかそういうのいらないから。
このDVDのジャケットもぜんぜんイメージとちがうなあ。
こういうかんじじゃなかったじゃない、ちっとも。
なぜ作品の本質をとらえたデザインで勝負しようとしなかったのだろう。


本作はすごくよかった。かなりおもしろかったし、
うつくしかった。

音楽ががなり立てないのがすごくよかった。
とくにジャクーが母をなくすシーンで、その良さがきわだっていた。
こういう悲劇的な場面では ハリウッド映画だったら音楽が盛り上げるし、
母を亡くした息子はもっと泣きわめいたり叫んだりするだろうが、
本作では音楽が鳴らなかった。
ジャクーはただ空を見上げて 風の音に耳をすましているような表情をしていた。
泣くこともできないほどのかなしみに うちのめされていることが
むしろひしひしと伝わってきたいい場面だった。

青年になったジャクーがナンザックにたいして
ふつうするであろう復讐とは ちょっとちがう復讐のしかたを選んだのが印象的だった。
あれによって彼は、憎悪の連鎖を断ち切った。
すべてがまるくおさまったわけではないのだが、
流れがかわったとおもう。

ナンザック候もムカつくいい悪役だった。



少年時代のジャクーを演じた男の子がとってもうまかった。
かわいかったし。

【ジャック 子供時代】


青年になったジャクーを演じたのはギャスパー・ウリエル
ハンニバル・ライジングで若き日のレクターを演じたあの人ですね。
いい男です。整いすぎです。うっとりです。

【ギャスパー・ウリエル】


濃すぎないのがいいのだとおもう。
どんな役にも するっとハマって その役ごとに顔まで変わって見えるような
そんないい仕事をするのに なんだかあまりスゴイことのように周りに思わせないような
どこか彼自身の存在が、薄いような・・
なんだかちょっとめずらしい美しさだとわたしはおもう。
日本でいうと伊勢谷友介、岡田将生みたいなかんじではないだろうか。
でも、濃くないことが ブレイクしない要因でもあるような気がする。
とてもうまいし、男前なのだが、
なぜかレオナルド・ディカプリオやブラッド・ピットのような
爆発的な売れ方をしない。
いまのままでも彼はとてもすてきな役者さんなのだから、別にいいんだけど
ドカーンとひと華 咲かせてみてほしい気もする。

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